SEO
SEO対策とは?
SEOはSearch Engine Optimizationの略であり、和訳すると、「検索エンジン最適化、適正化」ということになります。対策することにより、検索結果の順位を上げることを目指す取り組みという意味でも使われます。
ここでいう、検索エンジンとは、すなわちGoogleです。Yahooは、Googleの検索アルゴリズム(要するに仕組み)を2010年に採用しています。そのため現状、検索エンジン=Googleと同義といって良い状況です。
SEO対策とは、検索エンジンを提供しているGoogle対策です。対策というのはGoogleが公表している指標に合致するWEBページをつくる、ということなります。具体的には以降で説明します。
目次
SEO対策の目的とメリット
一番の目的は端的に言うと、広告ではなく、自然検索(オーガニック検索)で、あるキーワードの検索結果に自社、自分のWEBページが上位に表示されることです。
WEBサイトは広告やSNSからの流入以外は、検索結果をユーザーがクリックして流入してもらえなければ、ほぼ誰にも見てもらえません。当然、上位表示されることで、クリックされWEBページを見てもらえる可能性が高くなります。
このように、検索結果のクリック率(CTR=Click Through Rate)が向上し自社ページへの流入数が多くなることが最大のメリットとなります。
検索エンジンのシェア
日本の検索エンジンシェアを占めるのは圧倒的にGoogleとなります。そのため検索エンジン=Googleと認識してSEO対策を検討します。
Search Engine Market Share in Japan - August 2020
- Google:75.17%
- Yahoo!:19.87%
- bing:4.44%
- Baidu:0.2%
- DuckDuckGo:0.15%
- YANDEX RU:0.04%
SEO対策をする前の現状把握
現状のサイトの状況がどのようになっているかを、正しく把握したうえで、優先的に、どこからSEO対策を着手していくかをプランニングします。
Googleにそのページが認識されているかを確認する
例えば弊社サイトであれば、site:shin-seisha.co.jp と「site:URL」でGoogle検索するとインデックスされているページの一覧が表示されます。これはGoogleが認識している(インデックスしている)ページの一覧です。
Googleにインデックスされていない場合の対処
ここで表示されないページはGoogleになんらかの理由で認識されていませんので、いくら対策しても無駄になります。
その場合、まず、Google Search Console で該当ページを調べインデックス登録をリクエストします。下記はGoogleでインデックス未登録の場合の表示です。
ファイル名、ディレクトリ名の変更をした場合は、301リダイレクト(恒久的なリダイレクト)を設定したとしても、新しいURLはすぐにインデックスされませんので要注意です。インデックスされるまで、数日間要することもあります。
公開して数時間のページは、すぐにはインデックスされないので、下記のようにインデックス登録をリクエストします。
さらに、sitemap.xmlも同様にサーチコンソールから送信を行います。
このように、まず、Googleに認識されていることを確認したうえで、各種SEO対策を行います。
SEOの外部対策
外部対策は、被リンク対策です。そのページが外部のサイトから参照されている(リンクされている)ことは、第3者に有益な情報であるとみなされることと解釈されます。
ただし、その外部サイト自体が価値のある(ユーザーやGoogleに評価されている)サイトである必要があり、なんでもいいから被リンクを増やせばよいといことではありません。
※かつては、この被リンクの多さがランキング要因で大きな役割を果たしていた時代もありましたが、Googleアルゴリズムのアップデートにより、現在では無益な被リンクはGoogleからは評価を受けず、逆に評価を下げる要因になる場合もあります。
外部対策は、第3者の評価が必要であるため、SNSでの露出を増やすなど、サイトやそのページの存在をしってもらう取り組みが中心になってきます。
また、外部のサイトに自社サイトのURLを掲載できる機会があれば、外部リンク獲得の機会になります。外部リンクはリンクを掲載してもらうサイトの評価が高ければ、高いほど価値のあるリンクとして評価が高くなります。
言うまでもないことですが、内容のないリンク集のようなサテライトサイトをつくり無理に外部リンクを増やすなどの作為的な行為は、無視されるか、Googleのペナルティ対象となります。
SEOの内部対策
SEO施策には、内部対策、外部対策、コンテンツ対策が挙げられますが、内部対策は、しっかりとオリジナリティがあるコンテンツを作成しているという前提で、Googleに機械的にそのサイト全体やページを認識してもらうための取り組みです。言い換えるとクローリング対策やインデックス対策をするということになります。
内部対策によりユーザビリティやアクセスビリティが良くなり、ユーザーの回遊率やコンバージョン率を高めることにになり、サイトの価値向上につながります。そのためGoogoleが公表しているルールに従って実施していくことが必要です。
ただしこの内部対策を実施したからといって、劇的に評価が高まることを期待してはいけません。評価の基準はあくまで、コンテンツ内容にあります。コンテンツ内容が良質であり、かつこれらの内部施策でサポートすることにより総合的な評価を高めることが狙いとなります。
各ページに「固有」のタイトルを付ける
重複したタイトル(meta title)やディスクリプション(meta description)が無いかをチェックしましょう。もしあれば、どちらかを変更します。1URLにつき1タイトル、1ディスクリプションが原則です。また似たような内容のページがあればどちらかを廃止するか、統合するということも検討します。
当然ながらタイトルは、ページ内容に合致している必要があります。
ページタイトルとディスクリプション
そのページを端的に表すタイトル(meta title)とディスクリプション(meta description)を各ページに設置します。デスクリプションは検索結果に表示されるテキストです。
※タイトルとデスクリプションに関しては、別記事で詳細を解説しています。
見出しタグ(H1)を設置する
H1,H2といった、大見出し、中見出しを文脈に沿って設置します。H1はページ内に複数あってもペナルティなどはありませんが、Googleとしては主題がわかりづらくなるデメリットがあるため、1ページにつき、1つのH1設定を推奨します。
構造化データマークアップ
構造化データをマークアップすることで、Googleがそのページの階層や位置づけを理解しやすくなり、検索結果に表示する情報を増やすことが可能です。検索順位のランキングには直接影響はないものの、ユーザーへのアピール力がアップすることにより、クリック率が増加の可能性が向上することから、間接的なSEO対策と言えます。
構造化データマークアップについては、こちらの記事で詳しく説明をしています。
ページ間のリンクテキスト
サイト内の関連ページに相互リンクをすることでGoogleが認識し、サイト内を巡回しやすくなります。無暗にリンクさせるということではなく、同じカテゴリーなど関連性が強いページ同士を相互リンクさせます。
画像の「alt」属性(代替テキスト)
ソースコードの<img>タグに、 alt 属性が適切に指定されているかを確認しましょう。
地味ですが、画像を配置する際は、その画像を具体的に説明する alt 属性(代替テキスト)を入れることによって、検索エンジンのクローラが画像内容を把握できるようになり、画像検索で表示されやすくなります。また、音声読み上げソフト(モバイルにもあり)を使うユーザーに画像内容を伝えることができます。
ちなみに、矢印やマークなど直接的に意味をもたない画像には、わざわざ設置する必要はありません。alt=""と空でOKです。
画像のファイル名
Googleは画像のファイル名にも留意するようアナウンスしています。例えば、seo.pngは、img001-1.pngよりもGoogleに情報を与えることができます。これにより画像検索に対して有利になります。
サイトの階層の整理
公開済みのサイトで、サイト構造を見直すのはページ数が多いサイトになればなるほど簡単ではありませんが、リニューアルなどのタイミングで検討する価値があります。サイト構造は極力シンプルがベストです。
パンくずリスト
ほとんどのサイトが実装しているかと思いますが、Googleがサイト構造を把握するための重要な機能です。
コンテンツの情報を伝えるわかりやすい URL
ファイル名、画像名、ディレクトリ名は、極力その内容を示す名称をつけることで、Googleがそのページの内容を認識するためのヒントになります。
例)SEOについてのページの場合、ファイル名はpost-01.html ではなく、seo.html にする。
ファイル名を変えた場合は、301リダイレクト(恒久的なリダイレクト)を設定します。
ただし、Googleにインデックスされ既に公開済みのサイトで、ある程度の検索順位になっている場合、URLを変えることで単純に順位が下落することがあります、その場合は回復までに数日~数週間かかる場合がありますので、公開済みのサイトでは要注意です。
そのため、現在ランキング圏外のページなど要対策が必要なページや、新規ページを公開する際の施策として実施することをおススメします。
URLの正規化
<head>内のcanonicalタグにそのページのURLを示す「正規URL」を記述することによりURLの正規化をします。残す必要のある異なるURLの類似ページがある場合は、その別ページに対して同じcanonicalを設定することによって、1つのページが正規化対象となり評価分散を防ぐこともできます。
<link rel="canonical" href="https://shin-seisha.co.jp/" />
残す必要が無い場合は、301リダイレクトを設定し、正規URLに常にリンクするようにします。
httpからhttpsへのリダイレクトや、www.有り無しのリダイレクトもURLの正規化の一環となります。
モバイル フレンドリーに
昨今のWEBサイトでは当たり前にレスポンシブページであるかと思います。さらに踏み込むともモバイル用サイトで、軽量化したユーザー負担に考慮したページが推奨されます。ページの読み込みスピードやパフォーマンスはGoogleが提供しているツールで計測でき改善点も教示してくれます。
ページの読み込み時間の短縮やユーザビリティ
Googleは2020年5月にCore Web Vitalsという指標を発表し、2021年以降ランキング要因にするとアナウンスしています。サイトの読み込み時間を極力短く、軽いページにして、ユーザー負担が少ない見やすいサイトが推奨されます。
常時SSL化
サイトの常時SSL化はもはやWEBサイトとしては常識ですが、ユーザーが安心して使える信頼のおけるコンテンツであることがGoogleの前提となっています。これはランキングを上げるためというより、常時SSL化は当たり前であり、そうではないサイトは、ユーザーの安全性に配慮していないとされ評価の対象にならない、ということになります。
常時SSL化した際は、旧来のhttpをhttpsにリダイレクトする設定をし、Google AnalyticsやSearch consoleの設定もhttpsに変更しておきます。
SEO対策キーワードの選定
そのWEBページは何を主題にしているかを明確にしたうえで、主観ではなくデータをもとに対策キーワードを検討します。原則としては1ページにつき主要キーワードは1種類を設定して対策を行います。
対策ワードは、つまるところ、一般ユーザーが興味をもって、良く調べているワード、検索数が多いワードを選定することになります。その際にはユーザーの検索意図を考慮していきます。
これらのデータは、Googleが提供するキーワードプランナーや各種SEOツールで調べることができます。
※キーワードプランナーは広告出稿をしていない状態の無料版では、残念ながらざっくりとした検索ボリュームデータしか表示されません。
ここで、月間検索ボリュームが0のワードを選定しても、意味がありません。検索していないワードで対策しても誰も調べていないため検索結果には当然、表示されないこととなるためです。
逆に、ビッグワードと呼ばれる検索ボリュームが月間数万以上のワードの場合は、当然に情報提供をするコンテンツも多いためライバルが多いため結果を得るためにはコンテンツの情報追加や更新といった継続的な取り組みが必要であり、効果を得るまでに相当の時間を要します。
また、単純に1キーワードを対策するということでは、なかなか上位に食い込むことは困難であり、関連するニッチワードのコンテンツを作るなど、狙うキーワードに関連するコンテンツを充実させていく必要があります。
コンテンツSEOについて
SEO対策として、一番重要なことは内容(コンテンツ)です。当たり前の話ですが、WEBページの役割は、ユーザーに「何かを伝える」ことに尽きます。よく、「いいコンテンツ」とか、「面白いコンテンツ」ということが言われますが、つまるところ「よく伝わるコンテンツ」ということになります。
これが一番難しいところであると同時に王道のSEO対策であると言えます。下記はGoogleの指標ですが、これはWEBサイト独自のことではなく、読み物の在り方の根本でもあります。
- 興味深く有益なサイトにする
- 読者が求めているものを把握して提供する
- 読みやすいテキストを記述する
- トピックを明快に整理する
- 新鮮な独自のコンテンツを作成する
- 検索ではなくユーザーに合わせてコンテンツを最適化する
分かりやすさ、読みやすさのためには、コンテンツ制作では1ページにつき1つの主題となるように文章を構成します。この主題がブレると、文章が分かりにくくなりますし、結果Googleの評価も上がらないという結果になります。Googleはユーザーの検索意図を満たし、役に立つ有益な情報をわかりやすく提供するサイトを評価する、ということになります。
E-A-T
現在のGoogleのコンテンツ品質評価の方針・思想は「E-A-T」という基準を用いています。
E-A-T は、「Expertise(専門性)」「Authoritativeness(権威性)」「Trustworthiness(信頼性)」の略です。概念的な話になりますが、コンテンツは、専門的でユーザーを騙すことのない、正確で信頼できる内容になっているかどうか、ということが一番重要な指針になります。
Google検索品質評価ガイドラインからの抜粋
3.2 Expertise, Authoritativeness, and Trustworthiness (E-A-T)
For all other pages that have a beneficial purpose, the amount of expertise, authoritativeness, and trustworthiness (E-A-T)is very important.
(Google翻訳)
3.2専門知識、信頼性、および信頼性(E-A-T)
有益な目的を持つ他のすべてのページについては、専門知識の量、信頼性、および信頼性(E-A-T)はとても重要です。
結論
この記事では、いわゆるSEO対策における、やるべきこと、考慮すべきことの概要を簡単にまとめています。検索エンジン最適化(SEO)スターター ガイドには、より詳細に「おすすめの方法」や「避けるべき方法」が掲載されています。
検索結果上位表示への道は、これらの事項を一つ一つつぶしていき、トライ&エラーを続けていくという地道な努力が必要です。何か一つを実施すれば良いということではなく、網羅的に取り組むことで効果を発揮していく、ということになります。
ただし、圧倒的に独自で、信頼性がある有益なコンテンツであれば、細かなテクニックなどは関係なしに上位表示されるでしょう。
数年前のスマートフォン対応もしていないWEBページいまだに上位表示されている事例もあることが、なによりの証拠です。
そのため、机上の空論で検討するより、まず、コンテンツのクオリティ、独自性、わかりやすさを最優先に吟味し、E-A-Tに反することがないかどうかを留意して公開する。公開後、Googleの評価がどうであるかの観察し、Googleの指標に必要な点を点検・改善していくというワークフローがSEOで効果を出す近道であることは言うまでもありません。
それは、Googleの指標(アルゴリズム)は常に小さな、時に大きなアップデートを施し日々ルールの改善を行っているためです。